北川景子が語る『花のれん』｜撮影秘話＆役作りのこだわりを独占インタビュー

2025年3月8日に放送されたドラマ『花のれん』で、主人公・河島多加を演じた北川景子さん。

明治から昭和にかけて日本のエンターテインメント界を切り拓いた女性興行師の壮絶な人生を演じるにあたり、彼女はどのような思いで役に向き合ったのでしょうか？

この記事では、北川景子さんの独占インタビューをお届けし、撮影現場でのエピソードや役作りのこだわりについて詳しくご紹介します。

北川景子が演じた『花のれん』の河島多加とは？

2025年3月8日に放送されたドラマ『花のれん』で、北川景子が演じた主人公・河島多加。

彼女は、日本のエンターテインメント界の礎を築いた女性興行師として、逆境を乗り越えながら寄席経営を成功へ導いた人物です。

本作では、そんな多加の波乱万丈な人生をリアルに描くために、北川景子が全身全霊で役に向き合いました。

実在モデル・吉本せいとの共通点と違い

河島多加は、実在の女性興行師・吉本せいをモデルにしたキャラクターです。

吉本せいは、吉本興業の創業者であり、日本の大衆芸能の発展に貢献した人物。

彼女は、夫を亡くした後も独自の経営戦略で興行界を支配し、多くの芸人を世に送り出しました。

しかし、ドラマ版の河島多加は、フィクション要素を加えてよりエンターテインメント性を高めています。

例えば、多加は「笑いの力で人を救いたい」という強い信念を持つ人物として描かれています。

また、人間ドラマとしての深みを持たせるために、恋愛や家族の要素も強調されており、視聴者が感情移入しやすいキャラクターになっています。

多加という女性をどう表現したのか？

北川景子は、河島多加を演じるにあたり、強さと優しさを兼ね備えた女性として表現することを意識したと語っています。

「多加は、寄席経営者としての冷静な判断力と、芸人たちを支える温かい心を持っています。

そのバランスを保つことが、この役の最大の挑戦でした。」（北川景子）

また、多加の「男社会の中で戦う女性の姿」を、現代の視点からリアルに描くことにもこだわったといいます。

「女性が自分の意志で道を切り拓く姿は、今の時代にも共感される部分があると思います。

当時の女性はまだ社会進出が難しい時代でしたが、それでも多加は自分の信念を貫いた。

そんな彼女の生き方を、できるだけリアルに演じることを意識しました。」（北川景子）

このように、北川景子はただの歴史上の人物としてではなく、現代にも通じるメッセージを持つ女性として、多加を演じ切りました。

撮影現場でのエピソード

ドラマ『花のれん』の撮影現場では、北川景子が作品にかけた情熱が随所に感じられました。

時代背景を忠実に再現するために、衣装やセットに細部までこだわり抜いた本作。

そんな中、北川景子はどのような経験をしたのでしょうか？

ここでは、彼女が語る撮影中の苦労や共演者との絆を紹介します。

北川景子が語る「最も大変だったシーン」

撮影の中でも、特に苦労したシーンについて北川景子はこう語ります。

「夫・吉三郎（伊藤英明）の葬儀のシーンは、最も難しい撮影でした。

多加は、強い女性でありながらも、深い悲しみを抱えている。

でも、彼女は人前では涙を見せないタイプなんです。

だからこそ、感情を爆発させずに、抑えた演技の中で悲しみを表現するのが大変でした。」（北川景子）

また、このシーンで多加が白い喪服を着る演出についても、深い意味があったといいます。

「白い喪服は、『一生、夫以外の男性とは添い遂げない』という誓いの証です。

この衣装を身につけた瞬間、多加の人生の決意がはっきりと伝わってきて、自然と気持ちが引き締まりました。」（北川景子）

共演者との絆が生んだ名場面とは？

本作では、北川景子と共演者たちのチームワークが、多くの名場面を生み出しました。

特に印象に残ったのは、伊藤友衛（上川隆也）との対話シーンだったといいます。

「上川さんは、撮影の合間もずっと落ち着いた雰囲気を保っていて、まるで本当に伊藤友衛そのもののようでした。

彼とのシーンは、セリフがなくても気持ちが通じ合う瞬間があって、まるで本当に多加の支えになってくれているように感じました。」（北川景子）

また、寄席の仲間たちとのシーンも、特別な思いがあったそうです。

「泉ピン子さんや玉山鉄二さん、甲本雅裕さんとのシーンは、まるで本当の家族のような空気感がありました。

特に、泉さんはアドリブを交えながら演じることが多くて、それがとてもリアルな掛け合いにつながっていました。」（北川景子）

こうした共演者との絆が、作品全体のリアリティを高めたことがよくわかります。

役作りのこだわりと挑戦

ドラマ『花のれん』で河島多加という女性をリアルに演じるために、北川景子は徹底的な役作りを行いました。

多加の商売人としての強さと、女性としての葛藤を表現するために、さまざまな準備を重ねたといいます。

ここでは、彼女が取り組んだ寄席文化の理解、衣装や所作、方言の習得について詳しく紹介します。

寄席の世界を知るために行った準備とは？

北川景子は、本作の撮影が始まる前に実際の寄席を訪れ、芸人たちの舞台や楽屋の様子を観察したといいます。

「寄席は、お客様との距離が近く、笑いの空気を作るのが本当に難しい場所だと感じました。

芸人さんたちがどうやって場を盛り上げるのか、その空気感をつかむことが、私の役作りの第一歩でした。」（北川景子）

また、当時の興行の仕組みについても学び、女性が経営者として生き抜くことの難しさを理解したといいます。

「明治〜昭和の時代に、女性が興行の世界で生きるのは本当に大変だったと思います。

でも、多加は頭の回転が速く、時代の流れを読みながら商売を続けた。

彼女の生き方のリアリティを出すために、現代の経営者の考え方にも触れました。」（北川景子）

衣装・所作・方言への徹底したこだわり

多加を演じるにあたり、衣装や所作、言葉遣いにもこだわり抜いた北川景子。

特に、着物での動作や、関西弁のイントネーションは、細部までこだわったそうです。

「着物を着て動くことが多かったので、普段の立ち振る舞いも変えました。

帯の締め方一つで、気持ちの持ち方が変わるんですよね。

多加は仕事人としての姿勢を崩さない女性なので、着物でもすっと背筋を伸ばしていました。」（北川景子）

さらに、関西弁のセリフについても、関西出身の共演者と一緒に練習を重ねたといいます。

「関西弁は微妙な抑揚の違いで、印象が大きく変わるので、共演者の皆さんにアドバイスをもらいながら練習しました。

言葉が違うだけで、気持ちの乗せ方も変わってくるので、方言の習得はとても大事でした。」（北川景子）

こうしたこだわりが、リアルな「河島多加像」を作り上げることにつながったのです。

北川景子が語る『花のれん』の見どころ

ドラマ『花のれん』は、日本のエンターテインメント業界の礎を築いた女性興行師の人生を描いた作品です。

北川景子は、多加という女性を演じる中で、このドラマが持つ現代にも通じるメッセージに改めて気づいたと語ります。

ここでは、彼女が考える本作の魅力について紹介します。

視聴者に届けたいメッセージ

北川景子は、『花のれん』を通じて、視聴者に時代を超えて伝えたいことがあると話します。

「この作品は、夢を持ち、逆境の中でも諦めない女性の物語です。

多加の人生は、決して平坦ではありません。

夫を失い、借金を背負いながらも、持ち前の商才と努力で道を切り開く。

その姿に、今を生きる私たちも勇気をもらえるのではないかと思います。」（北川景子）

また、本作には「人とのつながり」の大切さが込められているとも語ります。

「多加は決して一人では成功できませんでした。

周りの人を信じ、支え合うことで、寄席を繁栄させていきます。

この『人を大切にすることが成功につながる』という考え方は、どの時代にも通じるものだと思います。」（北川景子）

演じ終えた今、感じること

撮影を終えた北川景子は、多加という女性を演じたことで自身の考え方にも変化があったと語ります。

「この役を通して、何かを成し遂げるには、覚悟と努力が必要なのだと、改めて感じました。

多加は、強くありながらも、人情深い女性。

そんな彼女を演じることで、自分自身も物事に対する向き合い方が変わった気がします。」（北川景子）

また、視聴者に対して、ドラマの中で特に注目してほしいポイントも挙げています。

「多加がどんな困難にも負けずに立ち向かう姿を、ぜひ見てほしいです。

そして、寄席のシーンや当時の時代背景にも注目してもらえると、より作品を楽しめると思います。」（北川景子）

こうした北川景子の想いが込められた『花のれん』。

視聴者にとって、単なる時代劇ではなく、今の時代にも響くメッセージを持つ作品となっています。

まとめ｜北川景子が全身全霊で挑んだ『花のれん』

2025年に放送されたドラマ『花のれん』で、北川景子は、実在の女性興行師をモデルにした河島多加を熱演しました。

彼女はこの役を演じるにあたり、寄席文化の研究、着物での所作、関西弁の練習など、細部にまでこだわり抜きました。

『花のれん』が伝えたメッセージ

この作品が描いたのは、時代に翻弄されながらも信念を貫く女性の姿。

北川景子は、多加を演じることで、「困難に負けず道を切り開く強さ」「人とのつながりの大切さ」を改めて実感したと語っています。

視聴者にとっても、現代にも通じる普遍的なメッセージが込められた作品となりました。

北川景子の演技が生んだ感動

放送後、SNSでは「北川景子の演技に引き込まれた」「白い喪服のシーンが印象的だった」といった声が多く上がりました。

彼女が演じる多加の強さと繊細さが共存する演技が、多くの視聴者の心を打ちました。

今後の展開にも期待

『花のれん』は単発ドラマとして放送されましたが、「続編や映画化を希望」する声が多く寄せられています。

もし今後、再び河島多加の人生が描かれることがあれば、北川景子がどのように演じるのか注目が集まるでしょう。

本作を通じて、時代を超えて語り継がれるべき女性の生き方を、多くの人に伝えることができたのではないでしょうか。